貿易事務担当者の日常的な業務とは

通関手続きの事務処理

貿易事務の仕事には、輸出業務と輸入業務があります。輸出業務では、輸出通関手配、通関書類の作成、運送便の手配などを行うことになります。輸入業務では、輸入通関手配、関税等の納付、納入された商品の保管状況の管理などの仕事を行います。通関とは、貨物の輸出入の際に必要な手続きのことです。通関手続きは、貨物の品名・種類・量などの申告を行った後、必要な検査を受け、関税等の税金を納付し、輸出入の許可を受けるという流れになっています。輸出入の際には関税等の税金がかかるほか、輸出入が認められない品物もありますから、こうした手続きが義務づけられているのです。貿易事務担当者は、輸出入にかかわる法律について理解し、通関手続きがスムーズに行われるよう迅速かつ正確な事務処理を行わなければなりません。だらだら仕事をするのではなく、日々緊張感をもって仕事をすることになります。

パソコン操作や英語の読み書き

貿易事務担当者の日常的な仕事としては、受発注書類、見積書、請求書等の作成や船積書類の作成があります。こうした書類はパソコンで作成することが多くなります。また、データ入力や伝票処理などもありますから、パソコン操作を行う時間が長くなります。貿易関係の書類には、英語で書かれたものが多くなっています。また、取引先企業などとの連絡は、英文メールや英文レターによって行うことになります。このように、貿易事務担当者は日常的に英語の読み書きをすることになります。貿易事務担当者は、国内でも輸出入にかかわる様々な人たちへ連絡事項を伝えたり、スケジュールの調整を行ったりすることも多くなります。メールやFAXによる連絡のほか、電話応対や電話連絡の場面もあります。自分一人で完結する仕事ではなく、様々な人たちとかかわりながら仕事を進めることになるのが貿易事務の仕事の特徴です。